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ヴェニスの商人

蜷川幸雄演出によるシェイクスピア劇『ヴェニスの商人』である。

シェイクスピアが活躍したルネサンス期のイギリス演劇にならって、全ての役柄を男性が演じる。女を男優が演じ、劇中で、その女が男を演じるという倒錯的な趣向を面白く見た。

 

ヴェニスで高利貸しを営むシャイロックを市川猿之助が演じている訳だが、上演当時猿之助は37歳。その年齢で、この深みを出されてしまっては、年齢を重ねて人生経験で演じるなんていう言葉が虚しくさえ思える。

現在の価値観では、喜劇として描かれたこの物語が、一人の老人の悲劇であることは社会通念として常識化しているわけだが、猿之助は、情に訴えることなく抑制のきいた演技で悲喜劇併せ持った人間の苦悩を苦悩として描いている。その抑制に文学が香り立つあたりがなんとも憎らしい。

        

 

 

                                              

                                       演出 蜷川幸雄 2013年 埼玉・彩の国さいたま芸術劇場大ホール

| 19:02 | DVDなど | comments(0) | trackbacks(0) |
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