ぜひぜひ読んでほしい本のショートreviewをUPします!
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あなたこそたからもの けんぽうのえほん
 憲法の絵本である。
 憲法の条文を子ども向きにやさしく説明した本でも、可愛い挿絵で導入しやすくした本でもない。
 「憲法」というものの根幹と存在を平易な言葉で説き、そして間違いなく芸術的「絵本」として描かれている。
 学生時代、憲法前文を暗記した記憶がある人も多いだろうし、憲法9条の意味は、教えられなくてもわかっているという人は多いだろう。しかし、私は、憲法がある意味を、自分に及ぼす力を、これほど端的に語り掛けられたことがない。
 この絵本は、理解出来るを超えて、静かに、冷静に、そして理論的に、胸に迫る方法で、憲法について描いているのである。
 印象的な表現が並ぶ。

 「つよくて、ちからのあるひとたちにつけたブレーキ
  それが、けんぽう。いちばんつよいルール。」

 「ひとびとは、たたかってきた。
  そして、けんぽうをてにいれた。」


  我々を「ひとりもみすてない」憲法を、なぜ我々は、理屈の世界に追いやろうとしているのか?

  この絵本を読んで、そんなことを感じた。
  
  ぼんやりとした美しい色が、花へと変わる。その花たちが顔と身体を持つ、そして、それぞれの価値観で、それぞれに動き出し、戦争や見えない大人の論理といった灰色の世界にも目を凝らしだす。

  文と絵で私たちは憲法を、体感する。

  「わすれないで」と、絵本は言う。
  知らなかったかもしれないと私は思った。
 
 

  

              
          書籍データ 大月書店 いとうまこと・ぶん たるいしまこ・え 201505
| 21:59 | 絵本 | comments(0) | trackbacks(0) |
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