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和食の教科書 ぎをん献立帖
 食の哲学、著名人が好んだ献立、そして、なんだか作れそうな気さえしてくる丁寧なレシピと調理のコツ。京都・ぎをんの割烹料理店「浜作」の三代目が語る、歴史と今。
 名器に入れられた、食材の美しさは、見るだけで豊かで贅沢な気持ちにさせてくれる。
 その、相手の個性を打ち消さない美の競演は、食べるものと作るものの関係に似てお互いの存在を補い合い高めているように感じる。
 川端康成、阪東妻三郎から、チャップリン、チャールズ皇太子まで。
 「浜作」を訪れた時の一品が再現されている。
 戦後、政策で高級料理店が営業停止になったときやむを得ず、半年間とんかつ屋として営業していた「浜作」。その、とんかつを、裏メニューとして、生涯愛した小津安二郎のくだりなどは、言葉少なながら胸を打つエピソードだ。

 常連でもある当代・中村吉右衛門が森川氏について次のように語っている。
 
 私は、衒いのない役者になりたい。なにか特別なことをするわけでもないのに「あぁ、この人が出てきてよかった」とお客様に思って頂ける役者が、私の理想です。年こそ私よりはお若いが、森川さんは同じ思いを持つ人、いわば同志だと私は感じています。

 気負いなく、一流を極め、一流と付き合い、そして、器、食材、客への尊敬を忘れぬ姿。
 そのあまりの素直さと目線の高さに心洗われる思いの一冊である。


 
                                    
                              書籍データ 浜作 森川裕之 著 世界文化社 201312
| 22:54 | 一般書 | comments(0) | trackbacks(0) |
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