ぜひぜひ読んでほしい本のショートreviewをUPします!
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ぴんとこな 二 〜 九 続刊中
 先日、梨園を描いた漫画があるという興味だけで手に取った第一巻。 
( 参照 → 
http://yukareview.jugem.jp/?eid=594 )
 なかなか面白かったし、歌舞伎への愛が伝わってきて心地よかった。と、いうわけで、既刊を読んでみることにした。

 歌舞伎界の御曹司・河村恭之助
 求められることの大きさと、ぬるま湯の気遣いに辟易していた恭之助は、歌舞伎に詳しく率直な物言いで、自分の才能を認める千葉あやめに魅かれている。
 その千葉あやめは、幼い頃、顔立ちに魅かれて、歌舞伎役者になってほしいと頼んだ幼馴染・澤山一弥を今も思っている。
 そして、その澤山一弥は、門閥外ゆえ、才能があってもチャンスがない苦悩から、師匠の娘・澤山優奈の好意を受け入れ婚約することに。

 こう書けば、少女漫画らしい純愛モノととられるかもしれないが、澤山優奈と一弥は肉体関係を持つわけだし、優奈は、あやめと一弥をを別れさそうと画策し、役欲しさに近づいてきた梢六の誘いにのり、さらに脅され、梢六とも関係を結ぶ。婚約者の浮気に漠然と気づき、歌舞伎界で野心を達成しようとするには、あやめではダメなのだと虚無の思いを抱えた一弥は、合コンで知り合った女の子とも一夜限りの浮気をする。

 人として落ちていくことで、役者としての魅力を得ていく一弥と、御曹司ゆえの苦悩を抱えながらも、無邪気で天性の美貌と才能を持つ恭之助。
 二人は、役者としてお互いに魅かれ、激しくライバル視し、そしてなくてはならないコンビとして舞台に立つ。
 自分にはない魅力への呼応。そして、お互いに抱える質の違う孤独。
 二人の少年は、限りなく魅力的だ。

 しかし、それゆえに、二人の少女に魅力を感じないのは、ある種仕方ないのかとも思う。
 二人の魅力的な男子に思われながらも、作中では、狂言回しの役割を出ないあやめ(主人公のはず!?)はもちろんだが、私は一番気になるのは、優奈の存在だ。
 梨園のお嬢様。自分の立場を利用して愛する少年を手に入れるという悪事をしたゆえに、罰せられるような描かれ方に胸が痛む。女はバカだといわんばかりの古臭い無知で、純粋であるが故に、自分の立場も存在ももてあまし、親にさえバカ扱いされている憐れさが、背景のように描かれていることに物足りなさを感じる。

 これからも続く物語だから、これから動くのかもしれないが、二つの孤独の呼応になってしまいそうな予感は充分にある。
 四つの孤独の呼応でなくてはならぬのではないか。
 そんなことを思いながら・・・、次巻を楽しみに待つとしようか。




ぴんとこな 9 (Cheeseフラワーコミックス)ぴんとこな 4 (Cheeseフラワーコミックス)
      書籍データ 小学館 嶋木あこ 201008〜201305 続刊中
| 22:36 | 漫画 | comments(0) | trackbacks(0) |
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