ぜひぜひ読んでほしい本のショートreviewをUPします!
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悲しみよこんにちは
 言わずと知れたフランソワーズ・サガンが書いたベストセラー小説の映画化。
 当時、19歳だったジーン・セバーグを「セシルカット」という言葉と共に一躍スターダムにのし上げた映画でもある。
         
 南フランス、リビエラの別荘で、セシール(ジーン・セバーグ)は17歳の夏を、魅力的で自信家、金持ちで、誰よりも自分を愛している父のレイモン(デビッド・ニーヴン)と、その愛人エルザ(ミレーヌ・ドモンジョ)と三人で過ごしている。
 ところが、そこへ亡き母の親友でもあるデザイナーの「お高い」アンヌ(デボラ・カー)がやってくることになり・・・。
 父と、アンヌの恋。今までの、父の愛人とは全く違う、アンヌの知性と真っ当さ。そして結婚の約束。
 セシールは、自由な父を変えようとし、自分にも母親気取りで干渉してくるアンヌに反発を感じ、その衝突の場面で、アンヌを選ぶ父の様子に激しいジェラシーを感じる。
 セシールの、少女らしい気持ちの動きと残酷さ。
 アンヌのキャリアと強さに似合わぬ、傷つきやすさ、そしてプライド。
 立場も、年齢も違う二人の「少女」が、夏の太陽の下で、一人の男を巡ってぶつかった時、それは、死によってしか幕がおろせない、結末の無いドラマになるしかなかった。
 
 再び、セシールは、父の暇つぶしのような愛人と、今を過ごしている。
 父は、今の愛人に飽きたと、セシールに言い。あの夏、アンヌに出会うまでに言っていたように、セシールこそ最愛だという。
 だけど、時は戻らない。
 二人の間には、けっして言葉にされることのない、あの夏がある。

 別荘での様子が、カラーで、現在が、白黒の映像・・・セシールの心情が表れている。
 後悔にも、達成感にも、なにものにも昇華しなかった、あの夏の、引きちぎられたような思いがある限り、セシールは、意味のない日常を刹那的に過ごし、もう誰も愛せないのかもしれない。
           
 「BONJOUR TRISTESSE」

            悲しみよこんにちは [DVD]
              オットー・プレミンジャー監督  1958年 アメリカ
| 21:43 | DVDなど | comments(0) | trackbacks(0) |
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