ぜひぜひ読んでほしい本のショートreviewをUPします!
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夢幻花
 発行されたばかりのミステリーについて、ストーリーを説明するほど野暮ではない。
 江戸時代、文化 ・文政の頃、アサガオの栽培が一大ブームになっていた。変化アサガオの多彩さは目を見張るものがあり、その頃は、黄色いアサガオも普通に珍重されていた。
 今、なぜ、黄色いアサガオは消えてしまったのか?
 青い薔薇のように、自然界にないものを、遺伝子の組み換えで甦らせることは可能なのか? 科学者と趣味人、そして脈々と流れる人と世の歴史。
 時間の流れを、大きく短く切り取りながら、俗人的な小さな歴史を背負い、今を生きる我らを描く。その我々の存在が大きな歴史をつくっているのだという感覚。

 水泳のオリンピック選手とまで期待された梨乃はスタイル抜群で、街でスカウトに声をかけられるのも日常茶飯事。しかし、そのスカウトの先が、モデルから水商売に変わった時、ふと、若くはない自分を感じる。
 妻と子と別居する刑事の早瀬は、元に戻るはずもなく、切り捨てることもできない関係を続けながらも、退職後、一人で過ごすであろう時間に思いをはせる。

 着実に時間は過ぎていく。

 才能とは何か? 宿命とは何か? 夢とは、自分自身とは?

 原子分野を研究する大学院生の、蒲生蒼太は、東日本大震災の福島原発以来、自分の研究分野を、堂々と話せない後ろめたさを抱えながら、将来何を糧に生きていくのかと思い悩んでいる。
 負の遺産を、全身で受け止めること。
 この物語は、一人の有能な青年が、原発を無事に撤退するためにも、そこには優秀な科学者の存在が必要であることに気づき、そこに身をおく決心をするまでの物語でもある。
 こういう社会の捉え方、責任、問題意識も持ち方に、少々物語作りが荒くても、東野圭吾好きだなぁと感じ入る。 

 母親の描き方などは、意味深だけど役割にとどまり不満も残るが・・・。

 すぐにドラマになるのだろう。
 蒲生要介の役は誰がするのだろうか? ハンサムでエリート、そして根性悪が好きな私の興味は尽きない。

               夢幻花(むげんばな)
 書籍データ PHP研究所 東野圭吾 201305(と、奥付にあるけど、今は、まだ4月・・・)
| 09:56 | 一般書 | comments(2) | trackbacks(1) |
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こんにちは。同じ本の感想記事を
トラックバックさせていただきました。
この記事にトラックバックいただけたらうれしいです。
お気軽にどうぞ。
| 藍色 | 2014/05/08 15:48 |
藍色様

メッセージありがとうございます。
お返事遅くなりすみません。
一冊の本を、みんなでブログでつながって論じるとは、面白い趣向ですね!
これからもよろしくお願いいたします☆
| ゆかちゃん☆ | 2014/05/12 23:40 |









 
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| 粋な提案 | 2014/05/08 15:45 |
「こんなに時間をかけ、考えた作品は他にない」と著者自らが語る会心作!黄色いアサガオだけは追いかけるな―。この世に存在しないはずの花をめぐり、驚愕の真相が明らかになる長編ミステリ。 著者のコメント 「アサガオに黄色い花はありません。しかし江戸時代には存