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ダーク・シャドウ
 定評のあるティム・バートンとジョニー・デップのコンビ作品。
 正直、私は、このコンビの作品が好きではない。グロさの中に美を求める作品だと思うが、洗練された美しさをもちながらも、その美しさは精神的ではなく、どこか肉感的な印象をもつからかもしれない。エログロという言葉で片付けさせない知性を持っているとも思うが、私の美意識ではないというところだろうか。
 しかしながら、強く印象に残るのも確か。今回のように、悪い前評判をいろいろなところで聞いたりすると、どうしても見に行きたくなってしまう。
 悪い前評判の原因は、「予告」にあるらしい。
 時空を越えてやってきたジョニー・デップ演じるヴァンパイアが、自分の末裔のだらしなさに愕然とするというストーリーを強く感じる予告からは、抱腹絶倒の「価値観すれ違いコメディ」を想像する人も多いのではないだろうか。
 そういう側面が今回の映画にあることは確かなのだが、血への関心、宇宙的孤独、そして存在の滑稽さというテーマが強い。
 
 イギリスからアメリカに移り住んだ富豪コリンズ家に生まれたバーナバス(ジョニー・デップ)は、魔女アンジェリーク(エヴァ・グリーン)によってヴァンパイアにされてしまう。生きたまま埋められて、200年。彼が、その眠りから目覚めた1970年代、コリンズ家はすっかり落ちぶれていた。
 ヴァンパイア登場にふさわしい、豪華な古びた城と、1970年代の音楽や風俗が奇妙に絡みあう。
 魔女アンジェリークが、バーナバスを強く求めながらも呪い、タマゴの殻のようにひび割れていく姿は胸を離れない。シュールで軽い動きの中に、忘れがたい悲しみが滲む。この観客放置の感触が好きになれない理由かもしれないと思いつつ、やっぱり次があれば見に行くのだろうなぁとも思っている。


                           ダーク・シャドウ
                              ティム・バートン 監督 2012 アメリカ映画
| 22:25 | 映画 | comments(0) | trackbacks(0) |
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